夜尿症の治療について ~ミニリンメルトとアラーム療法を中心に~|ながいキッズクリニック|宝塚市川面の小児科・小児内分泌科・内科

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夜尿症の治療について ~ミニリンメルトとアラーム療法を中心に~

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夜尿症とは?

夜尿症(やにょうしょう)は、5歳を過ぎても月1回以上のおねしょが3か月以上続いている状態をいいます。

年齢とともに自然に治ることもありますが、6歳を過ぎても頻繁におねしょがある場合は、治療を検討しましょう。


まずは生活習慣の見直しから

夜尿症の治療では、まず生活習慣の改善が基本です。

  • 夕食は早めに済ませる

  • 夕食時と就寝前の水分はコップ1杯までに

  • 寝る前にはトイレに行く

  • 寝るときはあたたかい服装に

  • 夜中に無理にトイレに起こすのは逆効果(※宿泊行事などを除く)

  • 夜尿があっても怒らず、見守ることが大切です


生活習慣を見直しても改善しない場合は…

次のような治療を行います:


① ミニリンメルト(抗利尿ホルモン薬)

▶ どんな薬?

寝ている間に作られるおしっこの量を減らすお薬です。
寝る前に、舌の上で溶かして使います。

▶ 特徴

  • 早ければその日から効果が出ることもあります

  • 飲んだ後は水分を控える必要があります
    (※特に寝る前の水分はNG)

▶ 注意点

  • 効果には個人差があります

  • 医師の指示を守って使いましょう


② アラーム療法

▶ どんな治療?

夜尿を感知するセンサーをパンツやおむつに付けると、
おねしょをしたときにアラームが鳴って目が覚める仕組みです。

▶ 特徴

  • 薬を使わない自然な方法で水分制限がありません

  • 効果が出るまで1~3か月かかることがあります

▶ 注意点

    • ご家族もアラーム音で目が覚めるため、家族の協力が必要です

    • アラーム装置は自費購入(約5,000円程度)となります
      (インターネット通販などで購入できます)


その他の治療法

  • 抗コリン薬(飲み薬):膀胱の容量を大きくし、緊張をやわらげる作用があります

  • 漢方薬(飲み薬):冷え性や体質に応じて、補助的に使うことがあります

  • 便秘の治療:便秘があると夜尿が悪化することがあり、あわせて治療します


最後に

生活習慣を見直しても改善しない場合、治療を始めることで、

お子さんの自信や日常生活がぐっと楽になります。

治療については、当院でもサポートしています。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

ながいキッズクリニック 永井 正志