成長発達外来とは?
成長発達外来は、発達に関わるあらゆる心配や症状をお持ちの方を対象にしています。
様々な心配を胸に、発達外来の受診をご検討のことかと思います。
家庭でずっと悩まれているということは、とても孤独で不安なことです。
お子さんの成長について少しでも気になることがあればどうぞお気軽にご相談ください。
当院の成長発達外来
当院ではこのようなお子さんの成長についての
専門外来を行っております。
こんなお悩みありませんか?
低身長
- 身長が伸びない、伸びが悪い
- 背の順でみんなに抜かされてしまう
- 背の順でずっと一番前で心配
思春期発達症
男の子
- 9歳までに精巣が発育する
- 10歳までに陰毛が生える
- 11歳までにわき毛・ひげが生える、
声変りする
女の子
- 7歳6か月までに乳房がふくらみはじめる
- 8歳までにわき毛・陰毛が生える
- 10歳6か月までに生理が始まる
低身長とは?
低身長かどうかは、同じ性別、同じ年齢のお子さんと比較して評価されます。
そのため、幼稚園や保育園、小学校などの集団健診で気づかれることが多いです。
病気が原因で身長が伸びないことがあるため、まずはなぜ低身長なのか、原因を探り、診断することが非常に重要です。
低身長は、成長曲線を描くとわかります。
こちらのグラフの「-2SD」以下が低身長になります。
幼いときに身長がいきなり伸び始める
伸びる速度が標準よりも遅い
こういった場合も低身長の疑いがあります。
お子さんの成長の調べ方
平均身長・平均体重およびその標準偏差はこちらの計算ソフトから評価することができます。
その他、アプリで簡単に調べることも可能です。
※「SD計算 身長」等のキーワードでお調べください。
当院では、低身長を中心として小児内分泌疾患に関して専門性の高い診療を行います。
背の順に並んだ時に一番前だったり、2~3歳下の子と同じ身長の場合は低身長を疑う必要があります。
身長は、運動能力などにも影響するため、親だけではなく、子ども自身も
気にすることが多いです。
身長が低いことの原因はさまざまですが、中には病気が原因によることも
あり注意が必要です。
思春期早発症とは?
思春期早発症では早期に身長が伸びきってしまい、大人になったときに低身長となることがあります。
一時的に思春期を進めないようにすることで身長が伸びる期間を
長くして最終的な身長を伸ばすこと
幼い年齢で男性化・女性化が進んで本人や周囲が精神的負担を
負わないようにすること
が大切です。
もし思春期を早める病気(腫瘍など)が見つかった場合には、その病気に対する治療を先行します。
思春期とは、子どもが成長し大人になっていく過程で、通常女の子は9歳頃、男の子は12歳頃から、
男女差がはっきりしてきますが、それが2~3年くらい早く始まるのが思春期早発症です。
少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
「低身長」「思春期早発症」はお子さんの身長の伸び悩みにつながります!
低身長の原因には下記のものが挙げられます
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成長ホルモン分泌不全性低身長症
生来の体質や微細な脳の損傷、稀には脳腫瘍などで脳の下垂体が障害をうけることなどで脳の下垂体から成長ホルモンが分泌されなくなり、身長の伸びが悪くなり徐々に低身長が目立ってきます。もともと背が低いことを気にされている場合はもちろん、以前に比べ背の伸びが悪くなったなと思われる場合にはご相談ください。成長ホルモンを補充することで身長の伸びを改善することが出来ます。
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甲状腺機能低下症
同じく甲状腺ホルモンの分泌が不足した時にも身長の伸びが悪くなることがあります。血液検査で甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモンを検査するとわかります。他にも、便秘や活気がない、汗をかきにくいなどの症状がみられることがあります。
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染色体の病気(ターナー症候群やプラダー・ウィリー症候群など)
ターナー症候群は多くの女性では2本であるX染色体が1本である場合や、一部が欠けている場合の女性に見られる体質です。思春期を認めない場合や、心臓病や糖尿病になりやすいなどの合併症の問題もあります。ターナー症候群では、成長ホルモン治療や女性ホルモン治療の保険治療が認められています。
プラダー・ウィリー症候群は15番染色体の変異による病気で、乳幼児期には筋緊張の低下がみられ哺乳しにくいなどの問題があります。幼児期以降には食欲が増進し肥満の合併や発達障害などの症状もあります。成長ホルモン治療により、身長を伸ばすだけでなく筋力や肥満を改善します。
当院での低身長の検査
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身長・体重の測定と問診
身長と体重の測定をし、また、母子手帳や学校の成長記録によるこれまでの経過を確認します。
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エックス線検査
エックス線で骨の発育状態を検査します。
単に成長が遅いだけなのか、それとも病気が原因の低身長なのか、手などの骨の状態を詳しく精査し、診断につなげていきます。
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血液検査
検査ではお薬を使い、成長ホルモンを出す力がどのくらいあるかを調べます。
血液検査で成長ホルモンが分泌されているかどうかを確認します。
何度か採血をしますが、最初に採血用の管を入れるため、何度も注射の針を刺すことはありません。
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成長ホルモン分泌負荷試験
成長ホルモンの値が低い場合は、分泌負荷試験を実施します。
試験当日は朝食を抜いて来院し、朝9時から11時まで、2時間かけて成長ホルモンが分泌されているかどうかを調べます。
検査は2時間ほどかかります。
お子さんの読みたい本や遊びたいものがありましたら持参してください。
当院での低身長の治療
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成長ホルモン補充
のための注射成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された場合は、成長ホルモンを補充するための注射治療を行います。
当院では、通院は月に1回、検査は3か月に1回行っています。
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成長ホルモン注射は
家で行います注射は1日1回です。
クリニックに通う必要はなく、自宅で打つことができます。
夜、寝る前に成長ホルモン注射を親御さんに行っていただきます。
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注射針は
小さい針です採血の針とは違い、長さは4mm、細さも0.2mm程度のとても小さい針です。
写真左:成長ホルモン治療の注射針
写真右:通常の注射針
当院について
お子さんの成長について
一緒に考えていきましょう
私が思う理想の小児科医は、まだ自分のことをうまく伝えられないお子さんの苦しみ、悩みをくみ取り、適切な治療を提供してご家庭に笑顔を届ける医師だと考えています。
そのため、どんなことでもまずは相談してみようとご両親やお子さんに思ってもらえるクリニックを目指しています。
成長ホルモンなどの治療には定期的な受診が必要となり、大きな病院では学校を休んで通院しなければならず大事な学校生活に影響を与えかねません。
当院では土曜日や夕方など、できるだけお子さんの生活に配慮した医療の提供を行います。
お子さんのご様子で心配なことやお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
当院の特徴
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小児科専門医による治療
小児科専門医である院長がお子さんの幅広い疾患に対して専門性の高い医療を提供いたします。
またファミリークリニックとして、お子さんとご家族さまもご一緒に受診可能です。
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土曜や平日夕方も診察が可能
当院は、土曜日や学校から帰宅後にも成長発達外来の診察が可能です。
お子さんの生活に合わせてご予約の上、ご来院ください。
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クリニック専用駐車場
当院敷地内に9台分の駐車場を完備しておりますので、お車でのご来院も安心です。また、駐輪場もございますのでご利用ください。
よくある質問
- 治療期間はどれくらいですか?
- 成長ホルモン分泌不全の場合、最初の2年間が治療成果を望みやすいため、思春期が始まるまでに2年間治療するのが良いとされています。小学校入学時点で治療対象となる場合、同性別・同年齢のお子さんと比較して2学年ほど成長に差がある状態なので、小学校入学まで、できれば3歳〜5歳の間に治療を開始できるのがよいとされています。しかしその場合、治療期間が思春期を迎えるまで約10年間と長くなりますので、開始年齢はさまざまな面を考慮して決まります。
- 成長ホルモン治療に医療費助成制度は適用されますか?
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成長ホルモン治療の診断基準を満たせば、公的保険診療を行うことが可能です。
(自己負担割合:6歳3月末以前が2割、6歳4月以降~69歳が3割)。
小児慢性特定疾病医療費助成制度の対象となっていますが、男子は156.4cm、女子は145.4cmを超えると助成を受けることができなくなります。
- 大人になってから治療を開始できますか?
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大人になって骨端線が閉じてしまうと骨の成長は止まってしまいます。
そのため、ホルモン治療の効果はありません。